ハキダメ7
病み上がり明けの仕事はしんどい。体を動かさなかった為か、自転車を漕いだだけで筋肉痛となった。それだけだんだん体も年老いていくのかと思うと少し切ない。
1年前だいすきだった彼とはLINEしたり、電話したり他愛もなく楽しい時間を過ごしていた。多分365日毎日連絡は取り合っていたのではないかと思う。年が変わる頃、ガラッと関係が変わることはきっと想像もしていなかったね。
彼とは程良い距離だった。家も気持ちも。週末泊まりにいくねとその言葉が聞けた週初めはいつもワクワクした。そして週末が近づくだけで頑張れた。彼に他に女性がいたことは知っている。でも良い。大切なときをわたしと過ごしてもらえるのであれば良いとずっと思っていた。
秋頃か、彼が実家に戻ると言い始めた。もちろん止めたし、それなら同棲しようとも伝えたが実家に帰るの一点張りだったので止められなかった。わたしはそこまで言える権利はなかったらしい。最後に泊まりにいけるかもと言われた日、直前に断られてしまった。別件が入ったとのことである。相当へこんだが距離が増えてもあえなくなるわけではないと言い聞かせ自分を守った。
日付が変わる頃彼から着信が来た。
やっぱり最後はお前が良い。
その言葉はわたしの気持ちを取り戻させてくれた。最寄りまで来て、夜中にラーメンを食べて、一緒のベッドに寝る。それが最後だとしてもどんなに幸せだったか。
だからわたしはいつかまたやっぱり最後はお前が良いと言ってくれるのではないかと待ってしまう。
どうしてもあの時の表情が忘れられないの。